北陸新幹線延伸事業への意見提出に
ご協力お願いします。
このページは北陸新幹線建設計画について、まずは多くの方に知ってもらうこと、
そしてそれに対する意見書の提出(1月8日締切・何通でも可)と共有をお願いしているものです。
【呼びかけ人】美山町有志住民グループ お問合せ
北陸新幹線とは東京と大阪を北陸経由で結ぶ新幹線路線です。東京 - 金沢は既に繋がっており、現在、金沢 -敦賀(福井県)の間が建設工事中です。
その敦賀から、南丹市美山町、京都市北部(京北町など)を通過し、京都市街地の地下を通り京都駅まで繋ぐルートの建設計画が現在、発表されています。
ここまでの大規模計画でありながら詳しい内容はもとより、計画そのものも広く周知されているとは言い難い状況です。このままでは周辺住民や関係者、その土地のファンなどが知らない間に、知らない内容で計画が進んでしまいます。
そして早ければ4〜5年後には本工事前の関連工事に突入し、本工事も含め何十年も工事が続きます。
この計画を知った方は、賛成・反対を問わず、様々な懸念点、要望等を持たれると思いますが、それらを個々に闇雲に叫んでも効果はほぼないでしょう。
ただ、事業主が工事計画を立てる上で、国民からの意見書を募るタイミングが「3回」あります。
残念ながら1回目は終了しています。そして2回目の意見書の提出期限が2020年1月8日に迫っています。
3回目はおそらく2〜3年後にありますが、その時点では計画がほぼが固まっていると思われますので、国民の意見をこのような形で反映できるのは、今回が最後のチャンスかもしれません。
つまり、ここで効果的に意見書を出さないと、事業主の都合が大いに優先される計画となってしまう為、今回、このようなサイトなどで多くの方に協力を呼びかけています。
注意すべきは、今回の意見書は計画そのものに対するものではないことです。つまり「賛成!」「反対!」という意向だけ書いても、無効になります。
今回、事業主が受け付けるのは『環境影響評価方法書に対する環境の保全の見地からの意見書』というもので、事業主が作成した『環境影響評価方法書』の内容に対する意見以外は受け付ないとしています。
この時点で「難しそう」と思われるかもしれませんが、後で参考例などもあげていますので、ご安心ください。
意見書を出しても「考慮します」「配慮します」だけで済まされかねません。
できるだけ多くの方が意見書を出すこと、そして実際に提出された意見書の内容を集め、一般に公開することで、この計画に対する住民意見の存在をしっかりと世間に提示しておくことも重要だと考えています。(公開は任意。個人情報は掲載いたしません。)
意見書はどなたでも何通でも提出できます。
周辺住民、関係者だけでなく、その地域を愛する方、
そしてこういった計画に対して意見をお持ちの方など是非、提出してください。
多くの住民、国民が納得できる結果を目指すために、ご協力をよろしくお願いします。
以下の目次から見たい内容へ直接飛んでいただいても構いません。
問題点の改善・計画の見直しのために意見書を提出してください。
北陸新幹線とは東京から上信越、北陸地域を経由して大阪までを結ぶ新幹線路線のことです。昭和47年に基本計画が決定されたもので、現在、東京から金沢までがつながっています。また現在、金沢から敦賀間の工事が行われており、この区間は2022年度末に完成予定となっています。
この区間のルート案は複数上がりましたが、小浜〜京都間とする案が2016年12月に決定しました。
もちろんこのルートには既存の路線がありませんので、新しく新幹線の線路と駅を長期間に渡り建設していくことになります。(関連工事は4〜5年後に開始予想、完成は約30年後予定)
現在、下図のようなおおまかなルートエリアが発表されています。
※赤線内すべてが工事エリアではなく、このエリア内での適切な箇所を定める為の調査をし、路線を決定する計画です。
環境評価方法書のあらましP2、P3より [ 拡大 ]
南丹市では美山町田歌・江和を通過する形で南北15kmに渡り直径10mのトンネル区間が検討されている。(※)
京都市では右京区,北区,左京区の丹波山系をトンネル区間で約25kmに渡り縦断する直径10mのトンネル区間の工事が検討されている。(※)
※説明会の質疑応答などで、これらの区間にはトンネルばかりではなく、トンネル土砂を運び出す為の斜坑や、川を横切る為に地上と橋梁を走る区間も計画されていることが判明。詳しくは後述する工事に関する問題点をご覧ください。
京都市街部を地下で縦断し、京都駅は地下駅を想定、京田辺市まで南進してから西に進み、大阪に至る。
「小浜」「京都駅」「京田辺」周辺に新駅を建設することを検討している。
など
今回のような大規模工事を行う事業主に『事前に環境への影響を調査し、工事の影響を予測し、評価すること。そしてその結果に基づいた適正な環境配慮を行った工事計画を立てること』を定めているものです。
例)調査により水脈に影響が出ると評価された場合、その箇所は避ける、またはその影響が少なくなるよう計画を立てなければいけない、といったもの。
つまり、この環境影響評価によって影響が出ると評価された場合、社会的に納得できるところまで計画内容の見直しが繰り返されるという、国民にとって非常に重要なものになります。
また見直しは以下の手順で想定されますので、問題があった場合、本来は「事業そのものの回避」がまず最初に検討されるべきものとなっています。
1.事業の回避
2.影響の最小化
3.矯正(修復)
4.軽減
5.補償
環境影響評価(環境アセス)そのものが、なし崩しに「調査しました。この計画で大丈夫です。」といった事業者が出した、事業者にとって都合の良い計画へのお墨付きにしかならない懸念があります。
国民が納得できる調査、評価、計画にするためにも、まず事業者が出した「環境影響評価方法書※」に対し、問題箇所や不足があれば適切に意見書を提出する必要があります。(今回、提出する意見書がこれです)
つまりこの法律を本来の趣旨のとおり、国民の手に取り戻したいと考えています。
※環境影響評価方法書とは、事業者が環境影響評価をどのような項目で、どのような方法・基準で調査・評価するかを示したもの。
環境影響評価方法書(京都府)のあらまし(pdf)のP10「環境影響評価項目の選定」によりますと、事業者が選定した京都府内での評価項目(つまり工事の影響を調べ配慮する項目)は大きく以下の通りになります。
大気汚染 / 水環境 / 土壌 / 動物 / 植物 / 生態系 / 景観 / 人と自然とふれあいの活動の場 / 廃棄物等による負荷 / 温室効果ガス
環境評価方法書のあらましP10より [ 拡大 ]
更にくわしくは以下に記載されています。
北陸新幹線(敦賀・新大阪間)環境影響評価方法書【京都府】
北陸新幹線(敦賀・新大阪間)環境影響評価方法書【大阪府】
が、これらは細かすぎて、何からどう読めばいいのか、よくわからないと思います。
そこで次に住民に対する説明会や各所からの情報によって浮上した問題点を具体的にいくつか上げていきます。
以下がこの計画の問題点のすべてではありませんが、
こういった問題に対して意見書を出すことで計画の改善、または見直しを求めたいと思います。
地域の生活文化にどういった影響がもたらされるかという調査項目が存在していません。あえて上げるなら、排気ガス、煤塵などの項目のみで、地元産業や市民生活に対して、しっかりと評価する項目がなく、このままでは、それらが考慮されない計画になってしまいます。(後述する大量のダンプ走行などによって町の様相は大きく変わってしまうはずにも関わらず)
評価基準となるのは国が定めた汎用的な基準のみで、その土地ならではの事情、特色などが考慮されていません。
観光業、農業など、地域の特色を活かした重要な産業にも多大な影響があるはずなのですが、これらに対する調査や配慮がどこまでなされるのかわからない調査項目になっています。
本工事前にも地域にとって大きな影響のある関連工事(大型トラック走行の為の道路拡幅及びバイパス工事、残土仮置場の開発工事など)が必要となる場合がありますが、それらには環境影響評価法が適用されないため、内容、配慮等がわからない。
意見書をどこまで汲み取り、調査したのか、またその内容をどこまで反映させたのかが、次の段階である「準備書」が提出されるまでわかりません。この準備書が作成される前に、意見書への対応を開示して貰う必要があります。
いくら事前に調査、予測し、影響を考慮した計画になっても、土壌、水脈、その他の様々な自然環境への影響は未知数です。実際の工事中に予期せぬ事態(水脈の切断、有害物質の検出など)が起こることも、他の事例では見られます。
説明会における質疑応答などで見えてきたこと
山岳区間はほぼトンネル走行を想定されているので、工事中も地上には影響がないと思われるかもしれませんが、そのトンネルを掘削した土砂を運び出すためのが斜坑が4〜7kmごとに設置され、そこから大量の土砂を地上に運び出し、またそれをどこかに運ぶ必要があります。
また川を横切る部分は橋梁区間になる可能性が高く、その前後は地上を走行します。(橋梁区間については後述します)
※そもそも、地下工事であっても様々なものに影響があると思われます。
上記のようにトンネル工事では大量の土砂の運び出しが発生します。掘削土砂は該当自治体内での処分が原則で、15㎞のトンネルですと単純計算で10トンダンプ21万台分、25㎞のトンネルですと35万台分の土砂をどこかで処分することになります。つまり工事期間と想定される長期間、南丹市や京都市北部などでは大量のダンプが通行することになり、周辺地区はもとより、広範囲の住環境・自然・地域ブランド等に多大な影響があると思われます。
大量に排出された土砂を一旦、仮置く場所、または処分する場所は該当自治体内でとされている為、建設ルートエリア外にも大規模な土砂置き場による景観や自然環境などへの影響が予想されます。
また土砂に含まれている有害成分の影響も懸念されます。
新幹線の路線は美山町内で由良川、右京区京北町で上桂川を横切ることになりますが、そこでは水脈への影響回避のために新幹線が橋梁区間になる可能性があります。つまり主にトンネル内や地下を走行するとされる南丹市や京都市北部でも、新幹線が地上を走行する部分があるということです。
新幹線の設計運転速度は260km/hですので,周辺の自然・住民環境に大きな負の影響を与えることになります。
京都の市街を縦断する際の都市トンネルは直径10〜13mで5〜10km間隔で斜坑が掘られ、大量の土砂の運び出しが行われます。
これらの影響は京都の奥座敷として日本の原風景を守ってきた地域の観光業に大きな打撃となり、地域の魅力の低下はIターンなどの移住者の減少をもたらし、地域社会の崩壊を招く可能性があります。
このような状況を、多くの方が知りません。説明会や意見書のことのみならず、工事計画そのものも十分に周知されているとは言えない状況です。その理由には事業者からの告知方法の他に、住民の無関心もあると思われます。
このままでは、知らない内に、住民や関係者にとって不利益な計画が進むことになりかねません。
この行動は、一人でも多くの方が意見書を出すこと、
そしてその意見をみんなで公開し共有することに目的があります。
意見の参考例 意見書ダウンロード
意見書の提出方法 意見書の共有のお願い
意見書には「環境影響評価方法書に対する意見内容」と「理由」を記載します。
書く内容がよくわからない場合は以下の項目からご自身に適切なものを選んで参考にしてください。
あくまで参考例ですので、ご自身の考えを書いていただいて問題ありませんが、
「賛成」「反対」のみの主張ですと意見書にはなりませんのでご注意ください。
【意見書の内容や書き方がよくわからない方は】
意見の参考例を参照ください。
郵送かメールになります。(メールならば送った履歴が残ります)
郵送の場合は1月8日必着です!お早めに投函ください。
注意点として、上記からダウンロードした書類形式のみしか受け付けないということです。
意見書は、下記アドレスに送ってください。
osk.hokurikuassess@jrtt.go.jp
独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構
大阪支社 総務部 総務課
メールタイトル
北陸新幹線(敦賀・新大阪間) 環境影響評価方法書に対する環境の保全の見地からの意見書
郵送の場合は1月8日必着です!お早めに投函ください。
〒532-0003
大阪府大阪市淀川区宮原三丁目5番36号(新大阪トラストタワー)
独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構
大阪支社 総務部 総務課
機構に提出された意見書の内容を、ぜひ共有させてください。
皆さんからの意見も含め、提出された内容をWEBサイトで一般公開し、
市民からの貴重な意見があったことを公の場で記録しておくことを目指しています。
現在、住民やその関係者が主となって、この問題を考えるグループを立ち上げるべく検討しています。
今後、共有された情報はそのグループにて管理・公開できるよう進めていく予定です。
なお、意見共有に際して強制的な個人情報収集は行いません。
加えて公開時には個人が特定されるような情報は掲載しません。
【ご注意ください】以下はあくまでも住民同士が意見を共有するためのものです。
意見書はまず、上記の「意見書の提出」に従って、機構へお送りください。
こちらからは機構へは送れません
FAXで送る場合は 0771-75-5056まで